篆刻のお話「印を捺す位置」
印を捺す位置
ひとくちに「篆刻」と言っても、印には捺す位置や形状によって様々な種類があります。
書道や日本画、水墨画などに用いられますが、篆刻の印が捺されているのと捺されていないのとでは作品としての印象が異なります。篆刻印の捺された作品は、品位や重みが増すように思います。
たいせつな作品には、美しい印を捺したいものです。
種類と捺す位置
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種類 | 説明 |
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イ、引首印 (いんしゅいん) |
書幅の頭書に捺す印で、長方形のものや、楕円、ひょうたん型の斎堂館閣印を用いますが、現在では、詩句印を使用することもあります。 | |
ロ、姓名印 ハ、雅号印 |
いわゆる落款印。署名の真下に捺します。 | |
ニ、押脚印 (おうきゃくいん) |
書画幅の右下に捺す印で、詩句印を多く用います。省略されることもあります。 |
参考文献:教育図書株式会社「篆刻の実習」